株主の皆さまへ

平素よりご支援を賜り、心より厚く御礼を申し上げます。
DRAM市場では世界経済全体の落込みの影響も受け、2年超に渡り深刻な不況が続きました。その間市場価格は大幅に下落しました。これにより当社の業績も著しく悪化し、株主の皆様には大変ご心配をおかけいたしました。昨年の夏以降、世界経済が回復基調となる中、ノート型パソコン(PC)やデジタルテレビ、スマートフォンなどの電子機器の好調な世界販売を背景にしてDRAMの需要が増加しており、市場は急速に回復しています。また、市況の長期低迷期においてDRAMメーカー各社が設備投資を抑制してきたため、生産量は大きく増えておらず、このため需給バランスは引き締まり、DRAMの販売価格は大幅に改善しております。
当社は、不況の間も研究開発の手を緩めず、継続して先端プロセスの開発、デザインの最適化を図ってまいりました。この結果、先端プロセスの適切な導入、歩留等の生産性向上から、更なるコスト低減を進めることができ、市況の回復に伴って業績の大幅改善を図ることができました。2009年度第3四半期業績において売上高は1,510億円と、前年同期比で約2.4倍となり、営業利益は前年同期の579億円の赤字から304億円の黒字へと転換することができました。
財務基盤を強化し、競争力向上を目指す
当社は昨年、市況の長期低迷によって悪化した財務基盤を強化し、業界内における競争力の維持・向上を図るため、「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」の適用を申請しました。経済産業省に提出した事業再構築計画が認定されたことを受けて、2009年8月に株式会社日本政策投資銀行を引受先とする300億円の優先株式による第三者割当増資を実施し、同時に主要取引銀行を中心とする金融機関から1,000億円の協調融資および政策投資銀行から100億円の融資を受ける契約をそれぞれ締結いたしました。
さらに同年9月には、DRAM市況の本格的な回復が見られるようになったことから、財務体質を一層強化し、次世代設備投資をすすめ、DRAM市場における優位なポジションを確保することが、事業再構築計画の推進につながると考え、5,500万株の普通株式発行による公募増資を行い、604億円を調達しました。
当社はこうした一連の財務活動で得た資金を活用して、高付加価値のプレミアDRAMやTSV(貫通電極)技術などの研究開発や、40ナノ生産プロセスに対応する最先端生産設備の導入、有利子負債の返済などを進め、競争力と財務基盤の強化を目指してまいります。
台湾メーカーと提携を拡大
当社は、2002年からの当社の生産パートナーである台湾のパワーチップ社(力晶半導体)と、同社との生産合弁会社であるレックスチップ社(瑞晶電子)に加え、今年度、新たに、プロモス社(茂徳科技)とウィンボンド社(華邦電子)の2社と生産契約に関し基本合意しました。両社は今後、当社向けにDRAM製品の供給を開始していきます。新たにこれらのパートナーを得たことによって、当社の製品供給能力は拡大し、お客様の需要に対し、より一層応えることが可能となりました。
また、当社とレックスチップ社は新技術の開発をするため、レックスチップ社内にR&Dセンターを設立する準備を進めております。同R&Dセンターにおいて日本と台湾の優秀な技術力の融合により、先端技術の早期開発と開発コストの低減を図り、両社の発展につなげてまいります。
株主の皆さまにおかれましては、今後とも変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2010年1月
エルピーダメモリ株式会社
代表取締役社長 兼 CEO
坂本 幸雄