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エルピーダの戦略

今、DRAM市場は2つの大きな転換期を迎えています。ひとつは、DRAM生産設備が200mm口径ウェハ対応から300mm口径ウェハ対応へと世代交代する時期であること、もうひとつは、携帯電話やデジタル家電がDRAM需要の牽引役となってくる時期であることです。このような生産設備の世代交代と市場環境の変化をチャンスととらえ、世界一のDRAMメーカーとなるべく、以下の目標を掲げ、戦略に展開しています。

<世界一の低コスト生産へ挑戦>
図:300mmウェハ、プロセスの微細化による生産性の向上半導体チップはウェハと呼ばれるシリコン製の薄い円盤の上に作られます。DRAM生産においては、1990年代後半より200mm口径のウェハが多く使用されてきましたが、現在300mm口径のウェハへのシフトが進んでいます。当社の生産拠点・広島工場では、他社に先駆けて300mm口径ウェハ対応の設備(300mmライン)を導入し、大きな効果を上げています。300mmラインでの生産のメリットは次の2点です。

  1. 300mm口径のウェハ面積は200mm口径ウェハの約2.3倍です。面積拡大に伴うウェハ1枚あたりのチップの取れ数の増加により、チップあたりのコスト低減を実現できます。
  2. 最先端の300mmラインでは、高歩留りを維持しつつ、生産プロセスの微細化が可能となります。微細加工により、チップサイズの縮小を図るとともに、製品の消費電力の低減を実現することができます。

当社グループは、こうしたメリットを考慮し、300mmラインの増強のための大規模な設備投資及び研究開発を行ってきました。2006年9月現在の広島エルピーダメモリにおける300mmウェハ処理能力は日本最大規模の6万枚/月になっており、その製造プロセスは量産における最先端の90nmプロセスを主体にしています。

さらに、戦略的パートナーである海外ファンダリ(生産委託先※)でも300mmラインの導入を積極的に進めており、これらパートナーと当社グループ自身の相乗効果により、市場への安定供給能力の増強及びコスト低減を図っていきます。

 ※当社グループは台湾のパワーチップ社(力晶半導体股分有限公司)及び中国のSMIC社(中芯国際集成電路製造有限公司)と戦略的提携を結び、主にパソコン向けDRAM製品の生産委託を行っています。

<参入障壁が高く、高成長市場へ注力>
DRAM需要はこれまでパソコン市場に大きく依存してきました。しかし、デジタル情報化が進むにつれて携帯電話やデジタル家電にもDRAMが搭載されるようになりました。この新しい市場は現在パソコン向けDRAM市場を上回るスピードで急拡大しています。また、例えば携帯電話のように屋内外で使用する機器では低消費電力性や幅広い温度環境での動作保証などが求められるため、パソコン向けDRAMと比べて技術的難易度が高く、参入障壁が高くなっています。

当社グループは競合他社に先駆けて、数年前よりこの新しい市場向けの製品開発及び顧客サポートに注力してきました。この結果、現在は携帯電話・デジタル家電向けのDRAM製品が当社グループの成長ドライバーになっており、これからもこの成長市場を中心に事業を進めてまいります。

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