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エルピーダメモリ(株)ならびに(株)日立製作所は、このたび、ギガビット世代のDRAM(Dynamic Random Access Memory)に向けた新型キャパシタの開発に成功しました。開発したキャパシタは、五酸化タンタル(Ta2O5)を容量絶縁膜とするMIM(金属:容量絶縁膜:金属)構造のもので、バリアメタルにアモルファス窒化タンタル(TaN)を適用しています。従来のMIMキャパシタで課題であった酸化によるキャパシタ特性の劣化を抑制することが可能です。0.13μmの設計寸法においてMIMキャパシタを試作した結果、実用的な特性を確認しました。開発したキャパシタ形成技術は、ギガビット世代のDRAMにおいて、核となる技術として期待されます。
DRAMの高集積化・微細化が進むとともに、キャパシタの容量を確保するための様々な技術革新が行われてきました。(株)日立製作所とエルピーダメモリ(株)は、世界に先駆けて、64メガビット以降のDRAMのキャパシタに、Ta2O5を導入しています。しかし、今後も微細化が進み、設計寸法が0.1μm以下となる次世代ギガビットDRAMでは、さらに新構造・新材料のキャパシタの開発が必要となっています。その有力候補がルテニウムを金属電極として用いるMIM構造1)のキャパシタです。しかし、MIMキャパシタの実現には、(1)ルテニウム金属電極の形成、(2)容量絶縁膜の選択、(3)バリアメタル2)の耐酸化性向上という3つの課題を克服する必要がありました。
このような背景から、今回、エルピーダメモリ(株)と(株)日立製作所は、ギガビットDRAMに向けた新型キャパシタの開発を行いました。技術の特徴は、以下の通りです。
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均一なルテニウム電極の形成:化学的気相成長法による膜形成技術を開発し、低酸素圧力条件で均一性の高い電極を形成しました。 |
| (2) |
Ta2O5の容量絶縁膜の適用:既にメガビットDRAMで用いている技術を適用し、Ta2O5の容量絶縁膜を実現しました。これにより、新しい高誘電体膜を開発あるいは量産展開するのに必要な時間と新たなコスト負担を回避することが可能となりました。 |
| (3) |
耐酸化性バリアメタルの開発:ルテニウム電極および五酸化タンタル容量絶縁膜を形成する酸化性の条件において、変形や酸化することなく安定なアモルファス状態の窒化タンタルバリアメタルを開発しました。 |
開発したアモルファス窒化タンタルを用いて、0.13μm設計寸法のMIM-キャパシタを作製した結果、10-7 A/cm2以下の低リーク電流密度、ビット当たり20 fF以上の容量など、実用的なキャパシタ特性を得ることに成功しました。本技術は、0.13μmの設計寸法で開発された結果ですが、0.1μm以降のギガビット世代でのブレークスルーと成り得るものと期待されます。
なお、本成果は、6月12日から京都で開催されるVLSIテクノロジに関するシンポジウム「2001 Symposium on VLSI Technology」にて発表しました。 <用語説明>
| 1) |
MIMキャパシタ:DRAMの記憶動作を担う、電極に金属(M)を用いるコンデンサ。Iは容量絶縁膜。 |
| 2) |
バリアメタル:キャパシタとトランジスタを接続する配線間に形成され、両者の反応を抑制すると同時に、良好な電気的接続を維持するための重要な役割を担っています。従来バリアメタルとして用いられてきた窒化チタンなどの材料は酸素に対する反応性が高く、キャパシタ形成中に膨張したり剥離したりする問題がありました。 |
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