Elpida Memory, Inc.
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2003年12月18日
エルピーダメモリ株式会社

高速DRAMの実現に向け、新たなポリメタルゲート技術を開発

トランジスタの高速化、データ保持特性と長期信頼性向上を同時に達成

 エルピーダメモリ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 兼 CEO:坂本幸雄、以下、エルピーダ)はこのたび、高速DRAM向けに新たなポリメタルゲートプロセスの開発を行いました。弊社1GビットDDR2 SDRAMで世界に先駆け実用化した低抵抗ポリメタルゲート技術に改良を加え、DRAMのさらなる速度向上に貢献するトランジスタの高速化、DRAMの歩留まり向上を図る上で欠かすことのできないデータ保持特性とメモリセルの長期信頼性向上を同時に達成することに成功しました。この技術により、今後、さらなる高速化が期待されているDRAMを、性能、コスト両面でサポートすることが可能になります。

 素子寸法の微細化が進むにつれ、データを格納するメモリセルの面積は急速に小さくなっています。メモリセルのトランジスタでは、素子寸法によらず、そのしきい値電圧をある一定のレベルに維持する必要があるため、微細化するに従い基板の不純物濃度が濃くなっています。これに伴いメモリセル内の電界強度が強くなるため、(1)電荷が漏れ易くなりデータ保持特性が悪化する、(2)長期信頼性が損なわれる、という問題が生じ、歩留まり低下の要因となっています。また、DDR2をはじめとする高速DRAMを実現するためには、メモリセルおよび、そのメモリセルを駆動する周辺回路部に使用されているトランジスタを高性能化する必要があります。このような背景から、今回、メモリセル部と周辺回路部の両方のトランジスタに改良を加えることで動作スピード、データ保持特性、長期信頼性の改善を行いました。新たに開発した技術の特徴は以下の通りです。

  1. メモリセルトランジスタの改良
    従来と逆導電型にドープされたゲートポリシリコンを用いることにより、トランジスタのしきい値電圧を維持したまま、基板の不純物濃度を低減しました。これによりメモリセル内部の電界強度が緩和され、データ保持特性とトランジスタの長期信頼性を改善しました。また、寄生抵抗の低減によりトランジスタの駆動能力も40%以上向上し、高速動作が可能になりました。
  2. 周辺回路部のトランジスタ性能の向上
    従来のDRAMでは、製造工程においてDRAM特有の高温熱処理があるため、マイクロプロセッサ等で利用されているものと同タイプの高速トランジスタを利用することが出来ませんでした。今回、製造プロセス中の熱処理を低温化し、ゲート絶縁膜も従来の酸化膜から酸窒化膜に変更することで、周辺回路部のトランジスタをマイクロプロセッサ等と同タイプのものにし、高速化を図りました。

 上記2点の改良をエルピーダ独自の低抵抗ポリメタルゲートプロセスに組み込むことで高性能DRAMを安価に提供することが可能になります。この技術を試験的に512MビットDDR2 SDRAMに適用した結果、667Mbpsのデータ転送スピードで動作することを確認しています。今後、量産製品への導入をすすめ、さらなる高速製品の出荷を行う予定です。

 なお、本成果は2003年12月8日から米国・ワシントンDCにて開催された電子デバイスに関する国際会議「2003 International Electron Devices Meeting (IEDM)」にて発表いたしました。

以 上

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